ミュージック・ペンクラブ・ジャパン
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Popular Review

- 最新号 -

ALBUM Review

Patrice Jegou
If It Ain’t Love

Prairie Star Records0 51497 06377

 パトリス・ジェイゴウは、カナダのニューファンドランド出身のシンガー。元々は、プロのフィギュア・スケートの選手だったが、同僚の勧めで歌手に転向、ラトガー大学でクラシカル歌唱の学位をとる。当初はクラシック、オペラの歌曲を歌っていたが、より自由なジャズ、ポップの世界に興味をもっていったという珍しい経歴。歌唱力は、抜群だ。本アルバムは、トニー・ベネットやバーブラ・ストレイサンドの編曲も担当したジョージ・カーランドレリ、ヴォーカル・グループ、テイク6のマーク-キブル、クレイトン・ハミルトン・ジャズ・オーケストラのジョン・クレイトン、Totoのマ―ティ・ぺィチの息子のデヴィッド・ぺィチなど重量級のアレンジャーを迎えアル・シュミットとドン・マレイが録音エンジニアをつとめキャピタル・スタジオとユナイテッド・レコーディングで録音と大変に力の入った作品だ。クレイトン・ハミルトンで歌うスインギーなジャズあり、テイク・シックスとのアカペラあり、カーランドレリのアレンジによる「ワルツ・フォー・デビイ」、「エスタテ」等のバラードあり、タタ・ヴェガとデユエットするゴスペル調ありと多彩なレパートリーで大いに楽しませる。中でもクレイトン・ハミルトン・ジャズ・オーケストラとの「Jersey Bounce」やテイク・シックスとの「Wrap Your Troubles In Dreams」が聞きものだ。(高田敬三)

ALBUM Review

Tom Culver
Duke’s Place-The Songs Of Duke Ellington

Dash Hoffman Records DHR 1023

  トム・カルヷア―は、ロスアンジェルスを中心に活躍するベテラン・ヴォ―カリスト。本アルバムは、前作のジョニー・マーサーを歌う「アイ・リメンバー・ユー」に続く彼の5作目の作品。「Cジャム・ブルース」をベースにした「デユ―クス・プレイス」から「キャラヴァン」までデユ―ク・エリントンの名曲12曲をリッキー-ウダード(ts)、ノーラン・シャヒード(tp)を含むスインギーなチームとの共演で味わいのある歌で聞かせる。ピアノは、ジョッシュ・ネルソンとリッチ・イームス、ギターは、ラリー・クーンスとパット・ケリーが交代で弾いて、ベースは、ゲイブ・デヴィス、ドラムスはケヴェイン・ウィナードが担当している。彼は、年輪を重ねた渋みの在る声で歌の内容を明瞭に聴き手に伝える。彼の歌には、作者に対する深い敬意が感じられ、その点、トニー・ベネットに通じるものが感じられる。歌手で作詞家のマーク・ウインクラ―がプロデユ―サーを務め、歌手としても「キャラヴァン」では、トムと息の合ったデユエットを披露する。(高田敬三)