ミュージック・ペンクラブ・ジャパン
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KEF Rシリーズ

問い合わせ先:株式会社KEF JAPAN https://jp.kef.com/

 ザ・リファレンスを別にすれば、家庭用の最高位にしてKEFの「顔」、 Rシリーズが新世代に生まれ変わった。変更1043カ所、最早完全な新設計だが、最も注目されるのが、第12世代Uni-Qドライバーの搭載。ミッドとトゥイーターの振動板の間に制振材料を使用し共鳴を抑える「トゥイーター・ギャップ・ダンパー」を新たに採用、中高域の明瞭度を高めた。
 新Rにはザ・リファレンスの技術要素が随所に見られる。新旧Rシリーズを見比べると、前面バッフル上の各ユニットを取り囲むリングが幅広くなった。回析現象の抑止を目的としたシャドーフレアである。エンクロージャーもダンピングマテリアルをキャビネットとブレーシングの間に入れて振動の減衰を心掛けた。これらはザ・リファレンスで実証済み。ローエンドを拡張、高域は好敵手B&W700系に勝る50KHzまで対応を果たした。
 レクタンギュラー型のエンクロージャーはスリム化したが、ブレーシング、内部構造、磁気回路等内部の作り込みが上がり、重量は逆に増加した。ユニットが外装色に合わせて塗装され、グリルを外した眺めが一変した。他にも随所に改良が見られる。
 Uni-Q12G搭載とエンクロージャー初めとした各部に渡る全力の追い込みで、新Rシリーズは全機種、鮮度と情報量が躍進し、深いデプスが生む遠近感の豊かさが水平方向の広がりと両立、ザ・リファレンスの技術要素が盛り込まれ、その音質に大きく近づいた。スケール雄大だがややおおらかな再現だった旧Rシリーズで味わえなかった緻密なリアリズムと細やかなニュアンスが生まれている。(大橋伸太郎)