ミュージック・ペンクラブ・ジャパン
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ALBUM REVIEW

「仏フォーカルの新たなエントリーライン」

写真

フォーカル Theva N°1/ThevaN°2/Theva Center

Theva N°2 ¥242,000(税別ペア)
ラックスマン株式会社

 FOCAL(以下フォーカル)は日本での知名度は決して高くないが、ヨーロッパ最大級のスピーカーメーカーである。1979年にフランス・サンテティエンヌで創業。ドライバーユニットを自社生産する強みを活かし、現在はプロ機器からヘッドフォン、車載用まで幅広く手掛ける。
 ラックスマンがフォーカルのHome Classic部門の輸入販売を開始、当初は、同社の専門店チャネルを活かしハイエンドのSOPRA、インターミディエイトのKANTAから導入が始まったが、エントリークラスのVESTIA、ベーシックラインのCHORAシリーズが加わり、この2月からCHORAの後継シリーズでベーシックラインを担うTHEVAの販売を開始する。コンパクトブックシェルフのTheva N°1、フロアスタンディング型ThevaN°2、ホームシアターへの発展を担うTheva Centerの三機種が日本市場に導入される。
 N°2(ティバナンバー2 \242,000税込ペア)は、同社のCIである13cmスレートファイバー・ミッドウーファー/バス2発と25mmアルミ/マグネシウムインバーテッド・ドームTNFトゥイーターで構成した3ウェイ4スピーカーバスレフ方式のフロアスタンディング型。
 N°1(ティバナンバーワン \121,000税込ペア)は、16.5mmスレートファイバー・ミッドウーファーと25mmアルミ/マグネシウムインバーテッド・ドームTNFトゥイーターで構成した2ウェイ2スピーカーバスレフ方式のブックシェルフ。
 Theva Center(ティバセンター \77,000税込1台)は、16.5mmスレートファイバー・ミッドウーファー2発と25mmアルミ/マグネシウムインバーテッド・ドームTNFトゥイーターで構成した2ウェイ3スピーカー密閉型センタースピーカー。
 三機種すべて、ブラック、ダークオーク、ライトオークの三種の外装色が選べ、N°1とTheva Centerにはそれぞれ専用スタンド(ブラック一色)が用意される。
 フランス製のスピーカーは少なくないが、過去日本市場でなかなか定着できなかった。フランス音楽の演奏の一貫した規範はCLARTE(明晰さ)である。フォーカルの上位機種の音調にこのクラルテがはっきりと聴き取れる。この血筋と特徴を受け継ぐエントリーラインThevaが日本市場での突破口になることが期待される。(大橋伸太郎)