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「古典音楽協会 第150回定期演奏会」(3月27日、東京文化会館小ホール)
古典音楽協会室内合奏団は、その名の通り「古典」にこだわり、創立者である故三瓶十郎氏の遺志を引き継いで演奏会を続けてきて、一昨年には60周年の節目を越えて、今回150回を迎えた。当日のプログラムはテレマンの組曲「ドンキホーテ」ト長調・バストンのリコーダー協奏曲第1番ト長調・ヴィヴ゛ァルディの二つのヴァイオリンの協奏曲二短調・ジェミニアーニの合奏協奏曲二短調「ラ・フォリア」・J,S,バッハのブランデンブルク協奏曲第5番二長調であった。メンバー構成はコンサート・マスター角道徹、ヴアイオリン新谷絵美・中藤節子・石橋敦子・今村恭子・山元操・中嶋斉子、ヴィオラ東義直・梯孝則、チェロ重松正昭・前田善彦、コントラバス田中洪至、、リコーダー片岡正美、フルート大澤明子、チェンバロ佐藤征子、同人三瓶詠子であった。ブログラム最後のブランデンブルク協奏曲は、当時はバッハ自身がチェンバロを演奏していたかも知れないと思われるような見事な演奏であった。小さく「二人の喜寿を感謝して」とのメッセージが書かれていて、この合奏団の古典音楽に対する敬虔な姿勢と、会場に足を運んでくれた聴衆への感謝の思いが伝わってくるような温かい演奏会であった。(斎藤 好司)
写真:小野澤 允 |