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「ブラームス:ピアノ協奏曲第1番&第2番 / エレーヌ・グリモー(ピアノ)、アンドリス・ネルソンス指揮、バイエルン放送交響楽団(第1番)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(第2番)」(ユニバーサル ミュージック、ドイツ・グラモフォン UCCG-1637〜8〈2枚組〉)
グリモー初の第2番と再録の第1番との2枚組。この2曲はともにライヴ録音で第1番が2012年4月、ミュンヘンのヘラクレスザールでバイエルン放響と、第2番が同年11月、ウィーンのムジークフェラインでウィーン・フィルとの演奏会での収録。97年に第1番をエラート・レーベルからザンデルリンク指揮、ベルリン国立Oで初めて録音しているから、その後約15年振りの再録である。グリモーは第2番を取り上げる迄にはブラームス同様長い時間が必要だったと言う。彼女が語っているように、第1番は青年時代の感情豊かなブラームスに成り切り、第2番は穏やかに流れる内省的で老成したブラームスという二つの姿を見事に聴かせてくれる。(廣兼 正明)
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