OPERA NEWS (ベルガモ発)
Bergamo Music Festival 2011・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・by Mika Inouchi
ベルガモ音楽祭2011年・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・井内美香
Photo: Gianfranco Rota
芸術監督のベッロット氏に話を聞いた。「『チェッキーナ』の演出の時代選択はゴルドーニ台本の意図に沿ったものです。彼はこのオペラを当時の現代に設定していた。ただし21世紀にしてしまうと階級によって結婚が阻まれるという設定が成り立ちません。そのぎりぎりの時代設定が1920年代だったのです。そしてこの年代を選んだ事により、偉大なるチャップリンの『ザ・キッド』や、素晴らしい喜劇俳優ハロルド・ロイドなどの映画に言及する事も出来ました。このオペラは原作の戯曲と違い、主人公たちの行動は常に誰かに見られている。その意味で場所の設定は都会の花を売るキオスクにしました。」「二人の日本人歌手にはとても満足しています。朋子は2年前にサッサリでこのオペラを上演した時に知り合いました。オペラの中でも最も有名な大変難しい『Furie di donna irata怒る女の激情が』を歌いこなす実力の持ち主です。一方、佳奈枝は若い歌手のオーディションで採用したのですが、まずコミカルな演技力が素晴らしい事。今回はオペラの中では主役ではありませんでしたが声もとても良い素材だと思います。」「劇場の今シーズンと来年の予定に関しては、今年はドニゼッティの珍しいオペラを2本入れたということで冒険的な年でした。ポピュラーなオペラは『蝶々夫人』しかなかったのです。しかし結果は大成功で劇場はほぼ満席、特にドニゼッティの2本に関しては外国人の観客が約25%以上という、我々の市場調査と広報の結果が正しく出ました。私達はベルガモ市が文化的に高く評価され、またこの劇場が観光客を呼び寄せる魅力となるようにしたいのです。予算は少ないですが出来る事をやっています。来シーズンはドニゼッティの作品としては『ベリザーリオ』、そしてこれはおそらくコンサート形式になると思いますが『マリア・ディ・ルーデンツ』、そしてマリエッラ・デヴィーアが出演する『マリア・シュトゥアルダ』の上演を予定しています。今年以上に良いシーズンになることを願っています。」
BALLET Review (ミラノ発)
Raymonda - Teatro alla Scala・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・by Mika Inouchi
スカラ座バレエ「ライモンダ」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・井内美香
Photo: Brescia e Amisano