2015年3月
号
ショートカット/バックナンバー
2015年3月号
2015年1月号
2014年12月号
2014年11月号
2014年9月号
2014年8月号
2014年7月号
2014年6月号
2014年5月号
2014年4月号
2014年3月号
2014年2月号
2014年1月号
2013年12月号
2013年11月号
2013年10月号
2013年9月号
2013年8月号
2013年7月号
2013年6月号
2013年5月号
2013年4月号
2013年3月号
2013年2月号
2013年1月号
2012年12月号
2012年11月号
2012年10月号
2012年9月号
2012年8月号
2012年7月号
2012年6月号
2012年5月号
2012年4月号
2012年3月号
2012年2月号
2012年1月号
2011年12月号
2011年11月号
2011年10月号
2011年9月号
2011年8月号
2011年7月号
2011年6月号
2011年5月号
2011年4月号
2011年3月号
2011年2月号
2011年1月号
2010年12月号
2010年11月号
2010年10月号
2010年9月号
2010年8月号
2010年7月号
2010年6月号
2010年5月号
2010年4月号
2010年3月号
2010年2月号
2010年1月号
2009年12月号
2009年11月号
2009年10月号
2009年9月号
2009年8月号
2009年7月号
2009年6月号
2009年5月号
2009年4月号
2009年3月号
2009年2月号
2009年1月号
2008年12月号
2008年11月号
2008年10月号
2008年9月号
2008年8月号
2008年7月号
2008年6月号
2008年5月号
2008年4月号
2008年3月号
2008年2月号
2008年1月号
2007年12月号
2007年11月号
2007年10月号
2007年9月号
2007年8月号
2007年6月号
2007年4月号
2007年2月号
2006年12月号
2006年9月号
2006年6月号
2006年5月号
2006年4月号
2006年3月号
2005年12月号
2005年11月号
2005年10月号
2005年9月号
横溝亮一さんを悼む・・・・・鈴木道子
横溝亮一さんが、2月17日、敗血症のため亡くなられた。84歳だった。横溝正史の長男として生まれ、早稲田大学出身。東京新聞の音楽記者として約20年活躍され、独立して音楽評論家となって38年となる。私は1960年初期に、彼が東京新聞に在籍中、初めて連載記事を書かせていただいた。以来時々、博学の彼に電話をしたり会ったり、親しくさせていただいた。近年はパーキンソン病を患い、遠出はできなくなったが、それまでは積極的に海外に出かけ、私財を投じて自分の足で取材し、若い才能を一流の音楽家に育て上げたり、また最後まで原稿を執筆されていた。特にフィンランドのクフモ音楽祭を支援し、同国の音楽を世に広く紹介して、フィンランド政府から獅子騎士第1級賞を授与された。
横溝さんの書かれた本は「楽屋でアンコール!素顔の演奏家たち」(69年)初め、昨年出版された「クラシックの愉しみ アナログ主義者が選んだ名指揮者・名歌手・名演奏家」まで、机上の空論は一つもなく、いずれも自分が接した音楽人を中心に掘り下げた音楽論を披歴したものだった。またテニスやコーラス、絵の才能にも秀で、訪れた都市などは写真でなく、緻密なスケッチ画で残すといった趣味人でもあった。
ミュージック・ペンクラブを代表してお通夜に伺ったが、宗教色なしで、彼が支援したアマデウス弦楽四重奏団による献奏の中には、彼が愛した「ウィーン、わが町」もあり、しめやかすぎない親しみに満ちて、一人一人赤いバラを献花して合掌した。亡くなる数日前まで、ベッドで次の本のための原稿を書き、ユーモアを絶やさなかったと伺った。
横溝さん、もうお声がきけなくなって淋しいです。天国でどうぞゆっくり眠って下さい。合掌
ラ・カージュ・オ・フォール」日本初演30周年記念公演・・・本田悦久 (川上博)
「ハロー・ドーリー!」(1964)、「メイム」(1966) 等のジェリー・ハーマン作詞・作曲のミュージカル「ラ・カージュ・オ・フォール」“籠の中の道化たち”が、ブロードウェイのパレス劇場で初演されたのは1983年。日本での初演がその2年後の1985年。それから30年経った今年 (2015)、2月6日から28日まで、東京の日生劇場で上演された (筆者の観劇日は9日)。
原作は1973年、ジャン・ポワレ作のフランスの舞台劇 (ストレート・プレイ)。日本でも「Mr. レディ・Mr. マダム」の題で、1981年に美輪明宏演出、宝田明・金田龍之介主演、池袋サンシャイン劇場で初演された。2007年には、伏見悦男演出、左とん平、矢崎滋主演、新宿シアター・アプル/大阪厚生年金会館で再演されている。
1978年にはフランス、イタリア合作で映画化された。日本で公開された時の邦題は、1973年のストレート・プレイの時と同じ「Mr. レディ・Mr. マダム」。
そして愈々ステージ・ミュージカル。1983年のブロードウェイ初演で、最優秀ミュージカル作品賞の他、音楽 (ジェリー・ハーマン)、脚本 (ハーヴィ・ファイアスタイン)、男優 (ジョージ・ハーン)、演出 (アーサー・ローレンツ)、衣装 (セオニ・アルドレッジ) の、トニー賞6部門で受賞している。
ジェリー・ハーマンのミュージカル・ナンバーは、「ありのままの私たち」「マスカラ」「砂に刻む歌」「ラ・カージュ・オ・フォール」「見てごらん」「お皿の絵」「今この時」等々、素晴らしい曲揃いだった。
<ストーリー> 南仏サントロペのゲイ・クラブ「ラ・カージュ・オ・フォール」の経営者ジョルジュ (鹿賀丈史) とクラブの看板スター“ザザ”アルバン (市村正親) は、“夫婦”として生活してきたが、近ごろ倦怠期。ジョルジュには、24年前の一度の過ちで生まれた愛息ジャン・ミシェル (相葉裕樹) がいる。彼は母親代りのアルバンに育てられた。そんなジャンが、恋人アンヌ (相原実花) と結婚することになり、彼女の両親であるダンドン議員夫妻 (今井清隆、森公美子) が会いに来るというので大騒ぎ・・・演出は前回2012年に続いて山田和也。
2008年以来、鹿賀丈史・市村正親のコンビで上演されている。それ以前は岡田真澄・市村正親 (1993-1999)、岡田真澄・近藤正臣 (1985-1988) だった
ところで、ダンドン夫人役の森公美子、ハンナ役の真島茂樹 (振付も) のお二人は、日本初演から30年間この役を務めた。ここでお二人を、トニー賞精勤賞&皆勤賞に推薦しようではありませんか!?
<筆者の観劇記録>
1985.02.19. 帝国劇場。リンダ・ヘイバーマン&青井陽治演出。岡田真澄、近藤正臣、金田賢一、遥くらら、森公美子、真島茂樹、上條恒彦、他の出演。
1993.12.21. 青山劇場。リンダ・ヘイバーマン&垣ケ原美枝演出。市村正親、細川俊之、草笛光子、川崎麻世、森公美子、真島茂樹、真矢武、他の出演。
1997.10.21. 青山劇場。リンダ・ヘイバーマン&垣ケ原美枝演出。岡田真澄、市村正親、床嶋佳子、西川忠志、森公美子、福田よしはる、真島茂樹他の出演。
2012.01.26.日生劇場。山田和也演出。鹿賀丈史、市村正親、愛原実花、原田優一、森公美子、今井清隆、真島茂樹他の出演。
(海外では)
1983.12.15. ブロードウェイのパレス劇場。アーサー・ロウレンツ演出。ジョージ・ハーン、ジーン・バリー、ジェイ・ガーナー、ジョン・ワイナー、エリザベス・パリッシュ、レスリー・スティーヴンス、他の出演。
1984.07.20. サンフランシスコのゴールデン・ゲイト劇場。アーサー・ロウレンツ演出。キース・ミッチェル、ウォルター・チャールス、キャロル・タイテル、ジョセフ・ブリーン、ロバート・ブアー、モリー・スミス、他の出演。
1986,07.07. ロンドンのロンドン・パラディウム。アーサー・ロウレンツ演出。ジョージ・ハーン、デニス・クワイリー、ブライアン・グローヴァー、フィリダ・ロウ、マーク・ハリス、ジョナサン・モーリス、他の出演。
1986.09.17. ブロードウェイのパレス劇場。アーサー・ロウレンツ演出。スティーヴ・アーレン、ウォルター・チャールス、ジェイ・ガーナー、ジョン・ワイナー、エリザベス・パリッシュ、ジュリエット・カース、他の出演。
1994.01.28. ハンガリー・ブダペストのオペレッタ劇場。マジャール語版。ヴァモス・ラズロー演出。ハウマン・ペーター、ネメス・サンドール、キラリー・アッテリャ、セレ・ラズロー、マカイ・サンドール、フェルフォルディ・アニコ、ペーター・リシャード、他の出演。
1999.10.30. パリのテアトル・モガドール。フランス語版。デニス・パティディエール演出。パトリック・ロッカ、ベルナール・アラン、アルノー・デニッセル、アレクサンドラ・ゴーニン、リシャール・ワイツ、フィリップ・オグール、他の出演。
<写真提供: 東宝演劇部>
このページのトップへ